労働問題の知識
企業にとって人材は財産であり、経営者と従業員との強い信頼関係こそが、企業の底力の原動力になるといえます。それだけに、ひとたび従業員との間で労働問題が生じた際には、企業の屋台骨を揺るがす大事件となりかねません。伝統的な終身雇用の方法だけでなく、多様な働き方がある現代社会においては、経営者と従業員との信頼関係のあり方も様々です。
多種多様な従業員と円滑な労働関係を維持していくためには、お互いが最低限のルールを理解している必要があります。採用時のルール、働き方のルール、残業についてのルール、解雇についてのルールなど、労働関係をめぐるルールは様々ですが、お互いがルールを守っているつもりでも、ほんの少しのボタンの掛け違いが、労働問題につながってしまうことも少なくありません。そうならないようにするためには、まずは経営者が率先して、労働基準法を理解しておくことはもちろん、就業規則や労働契約書など、社内のルールを従業員にも周知して、経営者も従業員も共に働きやすい労働環境を整備しておくことが肝要です。
しかし、どんなに予防に努めていても、万が一の事態は起こり得ます。労働問題の本質は信頼関係の行き違いですから、早い段階での適切な対応ができれば、お互いの誤解も解消により解決の目途も立てやすくなります。反対に、誤った対応をしてしまうと、取り返しのつかないことにもなりかねません。
「賃金規程に従って固定残業代を支払っているのに、残業代未払といって請求を受けた」
「叱咤激励のつもりで接してきたことがパワハラにあたるといわれて、損害賠償請求を受けた」
「急に出勤してこなくなった従業員から、会社の安全配慮義務違反が原因だといわれている」
こういった出来事は、これまでどの従業員とも円満な信頼関係を築けていた企業で実際にあった労働問題です。どの事案についても対応のノウハウがあり、さらには就業規則をはじめとする社内ルールの整備ができていれば、未然に避けられていた出来事でした。当事務所では、経営者の皆さまと共に、多くの労働問題に専門的見地から向き合い、対応してきました。個別の事件はもちろん、日ごろの労働環境の整備からはじまる労働問題の様々なことがらについて、精一杯お手伝い申し上げますので、是非ともお気軽にご相談ください。
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