メンタルヘルスを原因とする自殺者の近況
厚生労働省のまとめたところによると、我が国の自殺者数は、平成22年以降10年連続減少傾向にありますが、依然として2万人以上の方が自ら命を絶っており(令和元年の自殺者数は2万169人)、自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は主要先進7カ国の中で最も高く、深刻な状況であることに変わりはありません。
その中でも、勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者数は、平成24年以降減少傾向にあったものの、平成29年・平成30年については2年連続で増加しており、自殺者総数に対する、勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者の割合はおおむね増加傾向にあります(令和元年の割合は9.7%)。
勤務問題が原因・動機の1つと推定される自殺者数の推移を年齢層別にみると、おおむね40代、50代、30代、20代の順に多くなっています。
また、勤務問題が原因・動機の1つと推定される自殺者数の推移を原因・動機の詳細別にみると、令和元年において、勤務問題のうち「仕事疲れ」が約3割、「職場の人間関係」が2割強、「仕事の失敗」が2割弱、「職場環境の変化」が1割強を占めるという結果になっています。
以上の統計結果からは、勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者の約半数が、昨今クローズアップされている、過重労働又は各ハラスメントを一因として自殺に至っていることが分かります。
使用者は、従業員の命を守るためにも、過重労働や各ハラスメントが生じないように職場環境の整備等を行う必要があります。
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