5億円以上の負債を抱えた食品メーカーを第二会社方式で再生し、債務の90%以上のカットを受けるとともに、代表者は経営者保証ガイドラインによって破産を回避した事例【食品製造業】
ご相談のケース
依頼者は5億円以上の負債を抱えた食品メーカーです。
主な窮境原因は前経営陣時代に負った過剰な金融債務でした。
数か月後の主債務の履行期限をクリアできない状況に陥り、ご依頼に来られました。
解決方法
再生支援協議会の支援を受け、まずはリスケと履行期限の延長を行いました。
そして、公認会計士と連携して弁済計画を立て、真の窮境原因を解明するとともに、再建の鍵を探索しました。
その後、複数の再建案を同時並行して進め、最終的には新たなスポンサーのもとでの第二会社方式(用いたスキームは事業譲渡)による再建案を取りまとめ、その再建案に基づいて金融債権者(金融機関や保証協会)とハードな交渉、バンクミーティングを繰り返しました。
金融債権者からは鋭い質問が投げかけられましたが、誠意をもって回答を尽くし、最終的には債務を90%以上する弁済計画案への同意をいただくことができました。
あわせて、代表者も経営者保証ガイドラインに基づく連帯保証債務の解除を受け、自己破産を免れることができました。
担当弁護士の所感
債務を大幅にカットする再建案であり、金融機関や保証協会との交渉は熾烈を極めましたが、最終的にはご理解いただくことができ、取引先や従業員への影響を最小限にとどまることができました。
また、既存の会社についても、特別清算によって整理することができましたので、迅速かつ低リスクな整理が可能となりました。
さらに、代表者は、自己破産を免れることができ、経営者保証ガイドラインに基づく財産の保有が認められましたので、最大の成果を挙げることができました。
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