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M&Aにおける弁護士の役割と依頼するメリットについて詳しく解説

M&A 顧問弁護士

1. M&Aにおける弁護士の役割とは?

M&A(合併・買収)には、企業同士の交渉や合意形成、契約書作成など多岐にわたる工程が存在し、法的リスクも少なくありません。

こうした場面において、弁護士は適切な助言を行い、複雑な法的問題の解決や契約上のリスク管理をサポートします。

特に、デューデリジェンス(DD)や許認可手続き、統合プロセス(PMI)など、さまざまな局面で専門知識が求められるため、弁護士の関与がM&Aの成否を左右するといっても過言ではありません。

ここからは、弁護士が実際にどのような役割を担い、企業にどのようなメリットをもたらすのかを、ポイントごとに整理してご紹介します。事前に全体像を把握しておくことで、M&Aに向けた準備や進行がスムーズに進むでしょう。

 

☑ 法務デューデリジェンス(DD)

対象企業の契約関係や権利義務、訴訟リスクなどを徹底的に調査し、問題点を洗い出します。調査結果をもとに条件交渉を行い、買収価格の調整や担保条項の設定などにつなげます。

 

☑ 契約書の作成・チェック

株式譲渡契約や事業譲渡契約など、法的拘束力のある書面を正確に整備し、後々の紛争を防止します。曖昧な表現や不公平な条項を排除し、当事者双方の意思を的確に反映させることが重要です。

 

☑ 交渉支援・アドバイス

価格や責任範囲など、取引条件をめぐる交渉時に法的根拠を提示し、クライアントの利益を守ります。また、取引スキームの選択やリスク分担の方針決定など、経営判断を後押しする役割も担います。

 

☑ 許認可取得や手続き対応

業種によっては行政当局への許認可申請や届け出が必要となる場合もあります。弁護士が書類作成や当局とのやり取りをサポートし、手続きの遅延リスクを最小限に抑えます。

 

☑ PMI(Post Merger Integration)支援

買収完了後の組織再編や人事制度の調整など、統合段階においても法的アドバイスを行い、スムーズな組織融合を実現します。

 

このように、弁護士はM&Aの各フェーズで法的安全性と取引効率を確保し、企業価値の最大化に貢献します。

専門的視点から取引全体を俯瞰し、潜在的なトラブルを回避することが、円滑かつ成功確度の高いM&Aにとって不可欠です。

 

2. 弁護士に依頼するメリット

M&Aには多額の資金や企業の将来計画が絡むため、事前の戦略策定や交渉の巧拙が大きな結果の差を生む可能性があります。

そこで、弁護士の専門的な視点を活用することにより、法的リスクを最小限に抑えつつ、取引をより有利に進める道筋を得ることができます。

以下では、弁護士に依頼することで具体的に得られるメリットを整理し、その重要性を解説します。

メリットを十分に理解しておけば、費用対効果を検討する際の目安にもなるでしょう。

 

☑ 法的リスクの早期把握

意外に多いのが事務所や工場に関する契約上のリスクの見落としです。

基本的なところに大きな落とし穴が潜んでいます。複雑な契約条項やコンプライアンス問題も、弁護士が関与することで見落とされるリスクを減らせます。

企業間の取引で起こり得る係争や損害賠償など、将来的なトラブルを未然に防ぐことが可能です。

 

☑ 交渉力の向上

価格交渉や表明保証の範囲、秘密保持義務など、取引の核心部分を法的根拠に基づいて主張できます。相手方への説得力が増し、好条件を引き出しやすくなる点も大きな利点です。

 

☑ スムーズな手続き進行

法務面の書類作成や手続き対応を弁護士が担うことで、社内リソースを他の業務に集中させられます。結果的に全体のスケジュールが短縮され、計画的な案件遂行に貢献します。

 

☑ 安心感と信頼性

弁護士の助言があることで、取引当事者や金融機関など第三者からの信用度も高まります。万一の問題が生じた際にも、迅速に対処できる体制が整うため、取引全体の信頼性を維持できます。

 

☑ 国際案件への対応

海外企業とのM&Aでは、現地法規制や国際契約の知識が欠かせません。国際ネットワークを持つ弁護士であれば、相手国の法制度や文化的背景を踏まえた戦略的アドバイスも期待できます。

 

このように、弁護士を介することで企業のリスクを管理しつつ、利益の最大化を図る道筋が明確になります。

私たち一人ひとりが違う人間であるように、会社も一社一社違う会社です。初めてM&Aを検討される場合はもちろん、経験がある場合であっても(むしろ経験があればあるほど)、早期の段階から弁護士に相談しておくことで、不要なリスクを避けつつ最適な取引構造を築き上げることができるでしょう。

 

3. M&Aの手続きの流れ

M&Aは複数の工程を踏んで成立に至りますが、その各段階で弁護士の果たす役割や必要となる書類・手続きは異なります。

大まかな流れを把握しておくことで、どのタイミングで弁護士を交え、どのような準備をすれば良いかが明確になります。

ここでは、一般的なM&Aプロセスを手順ごとにご紹介します。全体像を理解してから進めることで、トラブル回避や効率的な案件運営に役立つでしょう。

 

☑ M&A戦略の策定

まずは経営方針や成長計画に照らし合わせ、なぜM&Aを行うのか、どのようなM&Aを行うのかを明確化します。

弁護士は法的な視点からスキームの可行性を検討し、必要な許認可の有無や取引形態の選択について助言します。

 

☑ アドバイザーの選定

財務アドバイザーや税理士、公認会計士などの専門家チームを編成し、弁護士が法務部門を担当します。

早い段階で多角的に検討を始めることで、後々の大幅な修正を防ぐことができます。

 

☑ 候補企業のリサーチ・打診

対象となる企業の選定や初期打診を行い、秘密保持契約(NDA)の締結などを進めます。

弁護士は候補リストの法的リスクをチェックし、初期段階の法務戦略を立案します。

 

☑ 秘密保持契約(NDA)・基本合意(LOI)・意向表明書の締結

秘密保持契約を締結したうえで、おおまかな価格やスケジュール、独占交渉権などを文書化し、双方の合意を確認します。

弁護士が主要条項を精査し、後の正式契約に備えた契約骨子を整理します。

 

☑ デューデリジェンス(DD)

法務・財務・税務など多方面から対象企業を調査し、契約や財務に潜むリスクを把握します。

特に法務DDでは訴訟リスクや知的財産権などを入念に確認し、買収条件の再検討にもつなげます。

 

☑ 最終契約の作成・交渉・締結

株式譲渡契約や事業譲渡契約など、実際に拘束力を持つ書面を完成させます。

弁護士は条項の一字一句にわたって確認し、紛争を防止する条文設計を行い、時にハードな交渉を経て、双方win-winの契約締結を目指します。

 

☑ クロージング(取引完了)とPMI

実際に株式や資産を移転し、役員変更などの法的手続きが行われます。

クロージング後はPMIとして組織統合や契約更新が進み、弁護士は必要に応じてフォローアップを提供します。

 

これらの工程を体系的に理解し、各段階で弁護士のサポートを適切に受けることで、M&Aを円滑に進めることができます。

特に調査や交渉、契約書作成の段階は法的リスクが高いため、専門家との連携が肝要です。

 

4. M&A弁護士の費用相場

M&A案件における弁護士費用は、案件の規模や難易度によって変動します。

費用が高額になりがちなイメージもありますが、適切なリスク管理を行わずに発生し得る訴訟リスクや賠償コストと比べれば、費用対効果の面で弁護士を活用するメリットは大きいでしょう。

以下では、一般的な費用の構造や注意点を整理し、費用に関する不安や疑問を解消できるようまとめました。

 

☑ タイムチャージ方式

1時間あたり3万円~10万円程度であることが多いです。青天井にならないよう上限を設定することもあります。
DDや契約書作成の際に用いられることが多いです。

 

☑ 着手金・成功報酬方式

取引金額・案件の概要・難易度・想定される工数等をもとに、着手金(スタート時にお支払いいただく費用)と報酬金(成功時にお支払いいただく費用)とに分割する方式です。
アドバイザーとしてサポートさせていただく際に用いられることが多いです。

 

☑ 月額報酬方式

毎月定額の報酬(事案に応じて1か月あたり5万円~数十万円と幅があります)を設定する方式です。
アドバイザーとしてサポートさせていただく際に用いられることが多いです。

 

☑ その他費用

公的書類の取得手数料や出張費などが発生することがあります。海外案件では現地法律事務所との連携費用が別途必要になる場合もあるため、事前に見積もりを確認しましょう。

 

☑ お見積もりのポイント

あらかじめ予算や希望を伝え、柔軟に対応できる事務所を選ぶことが大切です。

このように、弁護士費用はさまざまな要素によって決定されますが、的確な法的アドバイスを受けてトラブルを未然に防ぐことこそ、M&Aにおいては最も重要です。

長期的に見れば適正な費用をかけてでも、専門家によるリスク対策を講じることで企業価値を守れるメリットは大きいといえるでしょう。

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5. 当事務所のサポート内容

当事務所はM&Aの経験豊富な弁護士がリーダーとなって案件毎にチームを作り、M&Aにまつわる以下の事項全般について精一杯サポートさせていただきます。

対話と資料の読み込みは私たちの強みであり、頼んで良かったと思っていただけるよう尽力します。

 

☑ M&A戦略の策定

 

☑ アドバイザーの選定

 

☑ 候補企業のリサーチ・打診

 

☑ 秘密保持契約(NDA)・基本合意(LOI)・意向表明書の締結

 

☑ デューデリジェンス(DD)

 

☑ 最終契約の交渉・締結

 

☑ クロージング(取引完了)とPMI

 

費用は、
・1時間あたり3万円~5万円(税別)のタイムチャージ
・上限を設定
をベースに事前にお見積りを示させていただきます。

 

ご相談・お問い合わせは以下のフォームからご入力またはお電話ください。

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