屋外広告物条例の総量を調整してテナント看板の掲出を実現した例【サービス業】
ご相談のケース
京都市屋外広告物等の規制条例の規制地域内に新しく出店し、間もなくオープンとなったところ、条例の関係で看板を出すことができなくなったというご相談事例です。
看板自体が派手すぎるものであった、というわけではありません。
先に出店していたテナントが出している看板の量が多すぎたので、ビル全体の問題として、新しい看板は出すことが認められない、ということでした。
ご相談者自身の責任ではない問題を解決するため、どのような方法をとるべきでしょうか。
解決方法
先に条例に違反しているテナントがある影響で、看板を出せないということは理不尽です。これは条例に違反した看板を出しているテナントだけでなく、そういう状態を改善しなかったオーナーや管理会社の問題でもあるといえます。
そこで管理会社との契約書を確認の上、このような問題についても管理会社の責任で解決すべきものであると解釈できる条項を活用して交渉をしました。
その結果、管理会社を通じて、違反看板を出しているテナントへの対処が図られ、無事、予定していた看板を出すことができました。
担当弁護士の所感
京都市屋外広告物等の規制条例では、建物全体で掲出できる広告物等の総量が規制されています(別表第1(第11条関係)参照)。そのため、新しく入居したテナントが看板を出そうとしても、他のテナントが出している看板だけでその総量を超えているような場合には、規制にかかってしまうことになります。
屋外広告物等の規制に対する違反状態が、他のテナントなど第三者の責任によるものであるときは、建物全体の問題として、解決にあたる必要があります。
契約内容をふまえ、適切な相手方に対し、法的根拠を伴って交渉をすることが、問題解決の近道です。広告物等規制条例への対処でお困りの際には是非、当事務所へご相談ください。
京都総合法律事務所は、1976(昭和51)年の開所以来、京都で最初の「総合法律事務所」として、個人の皆さまからはもちろん、数多くの企業の皆さまからの幅広い分野にわたるご相談やご依頼に対応して参りました。経験豊富なベテランから元気あふれる若手まで総勢10名超の弁護士体制で、それぞれの持ち味を活かしたサポートをご提供いたします。