【解決事例】 借りていない借用書に署名し,実印を押し,印鑑証明を提出してしまった例
ご相談のケース
事案の概要は,知人からある事業の共同経営を持ちかけられました。当初は賛同していたものの,途中で事業内容に疑問を持ち,関係解消を決意してその旨伝えました。すると,知人が第三者を連れて私の家に押しかけ,これまでの費用の清算を強く求めました。その態度に畏怖してしまった私は,私が知人から高額な金銭を借りたと明記された借用書に署名してしまい,実印を押してしまい,印鑑証明書を提出してしまいました。
本当に怖かったのです。どうにかならないのでしょうか・・・
解決方法
裁判において,借用書の証拠力を争い,反対尋問の準備を万全にして沢山の矛盾を衝き,民事訴訟法上取り得る手段を駆使して,一切妥協せず戦い抜きました。
本件では,署名した契約書がある,実印を押印している,印鑑証明書を提出してしまっているという三重苦の絶体絶命の状態から裁判が開始しました。絶体絶命の状態でも,諦めず,何が真実なのか何度も何度も精査し,見出した真実に丹念に光を当てることで活路を見出せることがあります。そうやってあがいていると,不思議と運も味方してくれることもあります。
本ケースでは,最終的に判決で依頼者の主張が認められ,辛くも勝訴することができました。
担当弁護士の所感
本件では,担当した裁判官に真実を発見しようとする熱意があったという幸運にも恵まれたというのが率直な印象です。
しかし,白刃の上を歩くような事業活動は継続性がありません。
本来の業務に集中するためにも,日常的にリスクを最小限化する必要があります。平時も有事も含めて日常的に弁護士に気軽に相談できる体制が整っていれば,そもそもこのような契約書に押印することも無かったものと思われます。
依頼者には,今後危険を察知すれば直ぐに連絡するよう助言させていただきました。
当事務所の特長
当事務所のサービスには緊急ダイヤルに対応しているプランもあり,ご好評いただいております。
おまもりを財布や鞄に入れて持ち歩くように,携帯電話に緊急ダイヤルを登録し,安心して本来の事業活動に専念していただければ幸いです。
京都総合法律事務所は、1976(昭和51)年の開所以来、京都で最初の「総合法律事務所」として、個人の皆さまからはもちろん、数多くの企業の皆さまからの幅広い分野にわたるご相談やご依頼に対応して参りました。経験豊富なベテランから元気あふれる若手まで総勢10名超の弁護士体制で、それぞれの持ち味を活かしたサポートをご提供いたします。